素人志向無銭家

疲れやすい背広を着ないサラリーマン

レトロファンヒータの清掃

【ご注意】本記事は分解が伴いますが、事故や故障は自己責任となります、メーカからのサポートや保証は受けられません。

 

先日ファンヒータの清掃をしました。

いよいよ部屋の寒さが我慢できなくなり、6畳部屋用の小型ファンヒータを出しました。実はこのファンヒータは200?年製のレトロ品で、過去引っ越しの際に義理親に引き取ってもらったものなのですが、20年近く放置されていたようで内外がホコリだらけでした。それでも寒さに耐えられず、灯油を少し入れて試運転してみました。とたんにホコリ臭さとホコリを燃やす?嫌な臭いが吐き出され、直ぐに止めました。

後日清掃することにしました。

まずは外部のホコリを吸い取り、フィルタも清掃、灯油タンクを抜いてみたら中から靴下2足が出てきました。タンク固定?か灯油漏れ防止?臭い漏れ防止?のためのようでした。ホコリ臭さの原因ではないと思いますが、引火の危険もあるので固定用?靴下を取り出し再度試運転、でも臭さはとれません。

そこで、メーカから禁止されている分解清掃を実施することにしました。

まずは外から見えるネジのうち、分解に最も効果的なものから外しました。外枠、天井、全面の吹き出し口、燃焼部の保護枠など、次々と外して片っ端から水洗いと乾燥を行い、取り外せない燃焼部も可能な限りホコリや汚れを拭き取りました。

一通り清掃が終わり、組上げに取り掛かりましたが、まーこれが分解よりも困難を極めました。分解よりも2倍近く時間がかかりました。

ネジを1個余らせ(汗)組み上げを終え、再び試運転したところ、なんとホコリ臭さが取れた温風が吐き出されてきたときには一仕事終えた満足感を得ました。

暫くこれを使っていきたいと思います。

 

【再度ご注意】分解による事故や故障は保証されませんので、自己責任での行為でお願いします。

 

Watchport/H Host 古材の分解4

Watchport/H分解も4回目になりました。1年越しですけど。。

今回は電源系を見てみます。USB給電から基板上のデバイスとRJ45側へ電源を出力していますので、これらを概観します。

 

電源系

基板上パタンを追ってみると系統は以下のようになっていました。略図も貼り付けます。

USB給電>+3.3V生成

USB給電>+5V生成>+12V生成

U1, Q1のシルクがつぶれて読めないのですが、機能性から推測です。

また素子のマーキングから型式を調べます。「マーキングから型式を検索」とか検索すると山のように検索サイトが紹介されますので、他力を拝借して調査します。

U1=PCNI=TI TPS76933DBV LDO, +3.3V出力, Enable付き

Q1=.238=不明

ドットから始まる3桁コードで調べたのですが、吸収合併の激しい業界のweb情報は既に新製品で上書きされ、検索で辿り着くことは素人の無銭家には無理そうです。恐らく「ドット+3桁」に製品とDateコードを含むのでしょう。無念です。

 

TI TPS76933DBV

データシートによると「ULTRALOW-POWER 100-mA LOW-DROPOUT LINEAR REGULATORS」です。超小型の超低電力の素子です。実装面積も小さく固定電位出力ですので使い易そうです。

  • ジャンクション温度範囲 -40~125℃
  • 推奨入力電圧 +2.7~+10V範囲
  • 出力駆動電流 max 100mA
  • ラインレギュレーション max 0.1%/V

 

AnalogDevices LTC1263

「12V, 60mAフラッシュメモリプログラミング電源」です。用途は読んで字のごとくです。この+12V出力電源をRJ45から外部へ給電するために使っています。DC-DCコンバータです。

  • 電源電圧範囲 +4.75~+5.5V
  • 出力電圧 +12V±5%
  • 出力電流 60mA
  • 動作温度範囲 0~70℃

機構はチャージポンプトリプラ―による+12Vへの昇圧です。外付け2個のコンデンサを並列で充電し、直列につなぎ直して一旦昇圧し、更に電源出力側のコンデンサを充電、内部のコンパレータが昇圧した出力電位から分圧したレベルとバンドギャップリファレンスを比較しチャージポンプをオン・オフし+12V±5%に安定化するというものです。

SHDN端子がありますので、必要な時だけ駆動することができますが、基板上でGroundに落ちていました。常にオン、+12V出力するという動作です。

 

Q1が不明

残念ながら型式が分からないです。入力はUSB給電された電源、出力は+5Vみたいです。周辺にはR,Cが接続され、またU4にも1線接続されています。推測通り「Q」であればFETだと思うので、スイッチ?でしょうか。U4からDC信号でオン・オフするのかも。

 

べたグラウンド

電源系統間には絶縁なしです、基板裏面には大きくGroundパタンがあります。電圧電流いずれも小さいので問題なしでしょう。

 

ESD対策・サージ対策

そうは言っても、RJ45端子とUSB端子にはESD対策が必要です。シルクからESD保護素子が配置されていることが分かります。型式までは不明なので耐性はデータシートから調べられません。

 

次回はデバイスU4 (TUSB3410I)を概観します。

おしまい

xbee3キットを入手、キットを概観する

早々にxbee3を入手しました。ボードやらケーブルやらアンテナやらが付属しているキットを購入、お試しにはちょうどよいです。

xbee3キットを購入

出典:

www.digi.com


xbee3はマルチプロトコル対応で、zigbee役割を設定で切り替えられます。過去にはプロトコル毎にzigbee役割毎に購入する必要があったことを記憶している無銭家には、断然に進化したことに驚きです。つまり、このキットを購入することでzigbee, digi mesh, 802.15.4と3つのプロトコルが試せるということです。汎用性を優先しzigbeeを試すことにします。digi mesh, 802.15.4それぞれがどういったものかは別途調べなおすことにします。

 

キット同梱のSMTモジュール

キット同梱のモジュールはSMT (Surface Mount Type)でした。よく見ると、従来のSMTサイズの基板にMMT (Micro Mount Type)のモジュールが実装されています。せっかくMMTサイズまで小さくしたのに、従来のSMT形状への互換性を保つことを考えた対応なのでしょう。自分にとってもSMTモジュールであれば、過去xbee材が使えることになるので正直嬉しいです。

実は以下の写真はキット同梱の実物ではありません。同梱されていたモジュールはU.FLコネクタを有しており、外部アンテナを取り付ける型式のモジュールでした。

キット同梱のボード

ボードは「XBee SMT Grove Development Board」とシルク印字されていました。

イラストだけど形状は以下のとおり、外寸は72.60mm x 53.68mmとのことです。

ボードの機能

メーカ提供のマニュアルから抜粋させていただきました。この番号毎に機能を確認します。

  1. SMT用ソケット=恐らく特注ソケット、ヘッダピンのリード部をスプリング形状に加工しSMTを挟み込む機構、パチンと嵌め込む感覚が正直気持ちいいです、基板には穴が開いており、背面から押し出すことで取り外しできます
  2. Groveコネクタ群=左側に4個コネクタ、上からDIO12, DIO4, AD0, AD3です
  3. Reset=xbee3のRESET端子に接続、リセットです
  4. User Button=DIO4に接続、自由に使えそうです
  5. Commissioning=AD0/CBに接続、コミッショニングする際に押下します
  6. Loopback=xbee3 UARTをLoopback (Tx->Rx)させることができます
  7. USB=外部デバイスとUSBで接続し電源と通信で使います
  8. Battery=バッテリー給電できます、USB給電と切替え機能があります
  9. Potlポテンショメータです、AD2に接続です
  10. RX/TX=UART Rx,Txのインジケータです
  11. ASSOC=ASSOC/DIO5に接続です
  12. ON/SLEEP=DIO9に接続です、状態表示に使えます
  13. RSSI=RSSI/PWN0に接続です、受信時の信号強度を示します
  14. USER=DIO4に接続です
  15. Groveコネクタ群=右側に4個コネクタ、上からDIO1/DIO11/I2C, PWM0, DIO19, DIO18です

Groveボードだけあって、DIO, ADと数個のコネクタが実装されているので+3.3V電源で動作するGroveセンサを使うことができます。SMT用ソケットには短いヘッダも併設されているので、外部に引き出すこともできます。

また用語は後で確認することにします(メーカ提供のマニュアルでご確認いただけます)。

 

給電構成

USB給電とバッテリ端子からの給電が選択できます。回路をマニュアルから抜粋させていただきました。USB給電が優先され、給電がなければバッテリ給電できます。後段で+3.3Vを生成します。給電選択と書きましたが、USB給電が優先されるというものです。

ポテンショメータ

AD2に入力するDCレベルを調整できます、リファレンス電源も外部から取り込めます。出荷状態ではジャンパが取り付けられているので+3.3Vが接続されています。

UART信号

FT232RLがUSB/UART間を橋渡ししています。USBを介して外部PC等からUARTへの通信ができますが、もし直接UART信号を使いたい場合は、LoopbackコネクタのXBEE_RX, XBEE_TXを使うことができます。フロー制御も外部から行う場合は、SMTを固定しているピンヘッダを使うことになります。

Groveコネクタ群

+3.3V電源のセンサを接続できます。DIO, AD, I2Cが使えます。

 

次回からxbee3に踏み込みます

おしまい

 

Watchport/H Host 古材の分解3

前回投稿からなんと1年も経過していました、下書きのままで放置、サボっていました。

 

今回はエレキです、諸先輩方から実装済基板の状態を『エレキ』と教わっています。

基板は両面だけ、内層なしです。部品は片面にだけ実装されており、これであれば自力で部品の接続状態を調べられそうです。外観から直感的にUSBとRJ45を橋渡しする機能を持つデバイスと思われます。

こんな部品が使われています。どれもレトロな素子です。

TUSB3410IVF (TI) --- U4

24LC128I (MicroChip) --- U2

DS2480B (AnalogDevices) --- U3

LTC1263 (AnalogDevices) --- U5

R120BGT5V --- Y1

 

"U4" TUSB3410IVF(TI)のデータシート(rev.J 2017)を眺めてみましょう。

  • USBポートとUARTシリアルをブリッジする
  • 8052マイコン、10KB ROM、16KB RAMを具備している
  • I2CからRAMにロード可能
  • ROMにはI2Cブートローダ、USBポート設定が収められる

なるほど、なので外付けメモリがあるということで。

 

"U2" 24LC128Iは「128Kb I2C compatible 2-wire Serial EEPROM」だそう。

U2-U4がI2C互換の2-wireで接続されているということらしいです。

 

"Y1"は水晶振動子でしょう、12MHzらしいですが精度までは分かりませんでした。

 

"U3" DS2480Bは「シリアルから1-Wireへのラインドライバ」だそうです。

この1-wireはRJ45と繋がっており、RJ45の先のデバイスとの通信を行っているようです。

 

"U5" LTC1263です、「12V、60mAフラッシュ・メモリプログラミング電源」。

U2のEEPROMをプログラムする時に必要な電源を供給する素子だと勝手に思っていたら

なんとRJ45に繋がっています、外部に+12Vを供給するようです。

 

これでおおよその機能ブロック図が書けそうです(メモ汚くてすみません)。

 

こうなるとRJ45の信号線の機能割付けが気になってきます。

近傍にパルストランスもなければRS232Cドライバ素子もありません。RJ45の先に取り付けられる別のデバイス専用の信号特性・機能になっているようです。


watchportのマニュアルを確認すると以下の図がありました。ケーブル延長の注意点を書いているようなのですが、RJ45の3/4/5/8信号を使うようにと指示があります。マニュアル掲載のお写真は残念ながら色味がないグレイスケールでしたが。

  RJ45-3pin = Ground

  RJ45-4pin = 1-wire

  RJ45-5pin = PWR ?? (不明)

  RJ45-8pin = U4-15pin ( nDCD or GPIO )

とのことで、電源とグラウンド、1-wireによる制御、汎用線1本、という構成らしいことが見えてきました。電源PWRは+12Vを出力しているのではなく、どうやらUSBからの給電をスイッチを介して出力しているようです。しかしスイッチ素子のシルクから型式が分からなかったので詳細は不明です。

(実際にUSBを接続すれば、電位が測定でき、どういったタイミングでオンオフされるかが分かると思うので、別途詳細を調べることにします)

基板上の配線の状態から下図のように接続されていました(見にくくてすみません)

 

抜粋すると下図のようです。容量は不明なので未記載です。

 

PWR?が不明なので、次回は電源系を見ます

おしまい

 

 

久々にxbeeを振り返る

年末倉庫一斉掃除でxbeeを見つけました。

 

簡単に使える技適取得済みモジュールということで一世を風靡しましたが、昨今はあまり表向きの活躍を見聞きしなくなりました(個人の感想で草)。

素人無銭家も過去「はやり」で飛びついた輩でしたが、当時は積極的に使おうとなりませんでした。

xbeeマニュアルってメーカから英語版だけが出されていて、正直記載内容が理解できないところがあり、実機で動作確認してみて「そーゆーことか」と理解するという流れが面倒でした(単に英語力がない草)。

完成形として作り込まれていて、モジュール内部をハッキングすることができません。無線通信できない状況で問題を探すための方法や改善方法に関する情報も少なく、問題を解決することなく使いにくい判定をされたこともありました。

開発や試験の際に手元に有用な情報が少ないことで、思ったよりも調査や検討に工数がかかると思いこまれたことがネガティブな評価になったかもしれません。

 

素人無銭家もIoTサービスに関わるようになり、再び無線通信するデバイスを目にすることが多くなりました。

xbee3らしき新製品が発売されており、利便性が高まっているようです。素人無銭家としてもそんなxbee3新製品は気になります。果たしてこのxbee3新製品は使えるものかを個人的に素人無銭家が使ってみたいと思います。

 

まずはxbee3を入手し、使ってみます。

あとATコマンド詳説みたいなこともしてみたいです。

 

おしまい

光学ドライブをHDDに交換してみた

HP elitedesk 800 G1 USのストレージを拡張したくなったので、普段使うことのない光学ドライブをHDDに交換してみました。

アマプラでHDD Caddyと検索すると絶賛発売中でしたのでポチ買いです。

説明がなんとも。。

 

背面のへそねじを回して蓋を開け光学デバイスを外します。

 

CaddyにふっるーいHDDを付属ねじで装着します。

 

光学デバイスから取り付け部を外します。両面テープで貼られていたので養生して剥がして再利用させてもらいます。

 

あれ?穴が開いていませんが?

 

注意して穴を開けます、バリと金属カスが残らないよう注意しましょう。

 

無事取り付けました。

 

HDD付きCaddyを装着しSlimline SATAケーブルを挿します。

取り付けました。早速電源投入、おおLED点灯です。

 

ubuntu 20.04.5 LTSは/dev/sda、追加したHDDは/dev/sdbでしたのでフォーマットしてマウントします。

 # sudo mount /dev/sdb1 /data --type=ext4 --option rw

おお、1TB増えました。

残った光学デバイスは外付けにでもします。

おしまい。

 

 

Watchport/H Host 古材の分解2

前回の続きです。

noviceradio.hatenablog.com

 

今回は詳細仕様を理解するためデータシートを読みます。

2023年1月時点では、既にメーカからのデータシート提供は終わっているようでしたので、販売代理店?の製品サイトから探しました。

https://www.mouser.com/datasheet/2/111/prd_vs_watchportsensors-794452.pdf

どうやら、この古材はキットの一部品のようです。

データシートに使用例が示されています。(以下抜粋)

なるほど、どうやら温湿度センサをSERVERに接続するための中継器の役目のようです。

WATCHPORT USB CAMERAもあるようです、また別の機会の掃除の時にでも探してみましょう。

データシートが説明しているのは、古材単体ではなくキット全体になっていますので、まずは古材に関係する部分だけ読んでみましょう。

  • Power Supply : USB-powered ( no external power supply required )
  • Weight : USB Base Unit: 85.05g
  • Dimension : USB Base Unit: 8.0cm x 4.45cm x 2.03cm
  • Power Consumption : 15mA(normal), 1.0mA(suspend mode)

主に構造仕様と電源・消費電力が書かれています。加えて、

  • WATCHPORT MANAGER SOFTWARE* (INCLUDED)

恐らくドライバと管理ソフトウェアがキットに同梱されているようです。

手元にソフトウェアがないので詳しくは分かりませんが、まずは説明を読んでみます。

Centralized device status; Historical data logging; User-defined thresholds; Cell phone, pager, email and onscreen alarms for remote monitoring; Easy integration of multiple sensors without additional software development; Minimizes into system tray to save screen space;
*Free with Watchport sensors as courtesy for customers. Watchport Manager Software is use-as-is.

んーーー、読んでも分かりません。実際に見てみることにします。

既にキットとして保管されていないため、また掃除して探してみます。

 

データシートには、古材の先に接続されると思われるセンサ仕様も書かれています。

  • 相対湿度と温度を計測
  • 温度補償された湿度計測
  • 計測閾値で警報設定可能
  • アスキーコマンド操作
  • 温度精度
    • +/-2℃(-40~-10℃)
    • +/-0.5℃(-10~+85℃)
  • 湿度精度
    • +/-5%(0~90%)
    • +/-8%(90%超)
  • 湿度安定度
    • +/-1%(typical、50%)
    • 5年間

精度は一般的な室内温湿度計といった感じでしょうか。

厳密な環境計測には使えないでしょう。

 

今日はここまで。

次回はエレキに戻ります。