素人志向無銭家

疲れやすい背広を着ないサラリーマン

Watchport/H Host 古材の分解3

前回投稿からなんと1年も経過していました、下書きのままで放置、サボっていました。

 

今回はエレキです、諸先輩方から実装済基板の状態を『エレキ』と教わっています。

基板は両面だけ、内層なしです。部品は片面にだけ実装されており、これであれば自力で部品の接続状態を調べられそうです。外観から直感的にUSBとRJ45を橋渡しする機能を持つデバイスと思われます。

こんな部品が使われています。どれもレトロな素子です。

TUSB3410IVF (TI) --- U4

24LC128I (MicroChip) --- U2

DS2480B (AnalogDevices) --- U3

LTC1263 (AnalogDevices) --- U5

R120BGT5V --- Y1

 

"U4" TUSB3410IVF(TI)のデータシート(rev.J 2017)を眺めてみましょう。

  • USBポートとUARTシリアルをブリッジする
  • 8052マイコン、10KB ROM、16KB RAMを具備している
  • I2CからRAMにロード可能
  • ROMにはI2Cブートローダ、USBポート設定が収められる

なるほど、なので外付けメモリがあるということで。

 

"U2" 24LC128Iは「128Kb I2C compatible 2-wire Serial EEPROM」だそう。

U2-U4がI2C互換の2-wireで接続されているということらしいです。

 

"Y1"は水晶振動子でしょう、12MHzらしいですが精度までは分かりませんでした。

 

"U3" DS2480Bは「シリアルから1-Wireへのラインドライバ」だそうです。

この1-wireはRJ45と繋がっており、RJ45の先のデバイスとの通信を行っているようです。

 

"U5" LTC1263です、「12V、60mAフラッシュ・メモリプログラミング電源」。

U2のEEPROMをプログラムする時に必要な電源を供給する素子だと勝手に思っていたら

なんとRJ45に繋がっています、外部に+12Vを供給するようです。

 

これでおおよその機能ブロック図が書けそうです(メモ汚くてすみません)。

 

こうなるとRJ45の信号線の機能割付けが気になってきます。

近傍にパルストランスもなければRS232Cドライバ素子もありません。RJ45の先に取り付けられる別のデバイス専用の信号特性・機能になっているようです。


watchportのマニュアルを確認すると以下の図がありました。ケーブル延長の注意点を書いているようなのですが、RJ45の3/4/5/8信号を使うようにと指示があります。マニュアル掲載のお写真は残念ながら色味がないグレイスケールでしたが。

  RJ45-3pin = Ground

  RJ45-4pin = 1-wire

  RJ45-5pin = PWR ?? (不明)

  RJ45-8pin = U4-15pin ( nDCD or GPIO )

とのことで、電源とグラウンド、1-wireによる制御、汎用線1本、という構成らしいことが見えてきました。電源PWRは+12Vを出力しているのではなく、どうやらUSBからの給電をスイッチを介して出力しているようです。しかしスイッチ素子のシルクから型式が分からなかったので詳細は不明です。

(実際にUSBを接続すれば、電位が測定でき、どういったタイミングでオンオフされるかが分かると思うので、別途詳細を調べることにします)

基板上の配線の状態から下図のように接続されていました(見にくくてすみません)

 

抜粋すると下図のようです。容量は不明なので未記載です。

 

PWR?が不明なので、次回は電源系を見ます

おしまい